コロナと共に生きる No.2
1.政策の変更
「神に裁かれるのは、人間かウィルスか」、欧州・米国のコロナ対策は感染者対策から重症者対策に移行しつつある。日本も10月から緊急事態宣言を全面解除する。ウイルスとの戦いは新しい局面を迎えた。
感染者数の増減で政策を変更するのは終わりにすべきだろう。日本のコロナでの死者数は米国の40分の1、感染者数も桁違いに少ない。欧州各国と比べても死者数は7~8倍は低い。
自民党の総裁も替わり、臨時国会を経て総理大臣を含め執行部が一新されるが、大きな政策変更は期待出来ない。
2.何も変わらない
ポストコロナの世界に、某著名な歴史学者は「何も変わらないが、物事は加速し、悪化する」と。民主主義や人口問題に警鐘を鳴らす。日本の人口減少は30年前から悪化し続けている。何ら手を打たれていない。日本の高齢化をお隣の韓国と中国が追随する。
官僚主導の政策や制度がうまく機能した戦後の日本。当時作られた法律や仕組みを未だに続ける。東京大学から優秀な学生は官僚を目指さなくなってきた。
組織の再生は内部から期待できないが、リーダーが変わることで可能だ。急激な変化よりも緩やかな変化の世代交代が合っている。
3.コロナでの変化
30年前に創業したK社は旅行業界では希有な会社。創業者のT氏は、日本のある島への学生を連れた訪問でおばちゃんとの出会いが会社を起こすきっかけになった。
その後、様々な旅行企画を実施し、航空会社や大手旅行会社とも連携をとり、中堅企業へと成長。一時、大手旅行社の出向社員が次々送られて来た。
その出向者達は、ゴミが落ちていたら、そのまわりにゾロゾロ集まって誰の責任か、誰が拾うべきかを話し合っていると。コロナ禍で大手旅行会社の社員が多数退職をし、航空会社社員も関連会社への出向を余儀なくされている。
T氏は、最終的にはやっぱり「ひと」。その人間が燃える方向に導いて大きな夢を語り、人を引き込むことで再生は可能だ。
(Written by 川下行三 21/09/30)