働き方改革は進んでいるのか No.1
1.同一労働同一賃金が始まった
この4月から働き方改革関連法として同一労働同一賃金が導入された。いわゆる正規雇用労働者(フルタイム労働者)と非正規雇用労働者(有期雇用の契約社員やパートタイム労働者派遣労働者)の待遇差を解消する。
目的は、同一企業内における正規雇用労働者と非正規雇用労働者の間の不合理な待遇差の解消の取組を通じて、どのような雇用形態を選択しても納得が得られる処遇を受けられ、多様な働き方を選択できる。
欧米では当たり前の制度で有り、同じ内容の仕事なら雇用形態にかかわらず同一賃金が保証されている。
オランダでは随分前に法制化し、その影響も有り年間労働時間が日本と比べると数百時間は短い。
2.ワークシェアリングはどこに
10年前にワークシェアリングが注目されていた。欧州では、1970年代以降に生活の質をどう高めるのか真剣に議論された。それは、労働の質(Quality of Working life)に影響を与えた。
一つの仕事を分け合うことからシェアリングになる。例えば同一の仕事を週20時間の労働者が二人で分け合う。1日の労働を7時間を3日とか4時間を5日とか自由に設定出来る。同一労働同一賃金で仕事を分け合う。
ワークシェアリングを導入するには業務の内容や量を洗い出し、シェア可能な業務とそうではない業務を明確に区別し、業務マニュアルを整備。そして就業規則の改正など適切な人事労務管理などが必要になる。
3.テレワークは進化する
コロナ対策でテレワークが注目されており導入企業も増えてきてはいるが、まだまだ発展途上。中小企業ではまだ敷居が高い。
欧州では、フレキシブル・ワークと言う概念が有り、子育てに柔軟に対応できる環境作りや、PCやデジタル機器などハード面、制度などのソフトな面を整備する。テレワークはコロナ前から普及している。
日本政府は、働き方改革推進支援助成金(テレワークコース)の制度をスタート。在宅又はサテライトオフィスにおいて就業するテレワークに取り組む中小企業事業主に対して、その実施に要した費用の一部を助成。
ワークシェアリングもフレキシブルワークも、テレワークに通じる。どこで仕事をしても成果を上げることが出来ることが益々求められていくだろう。
(Written by 川下行三 20/06/12)