新たな時代の幕開け No.1
1.豊かになろうとする後進国
リーマンショック以降の世界経済は大きく失速した。いち早く回復した中国、お隣の韓国も雇用の改善は見られないが一息をついた。我が国は底をうったと政府発表があるが、企業の足下は弱い。
21世紀に入り、先進諸国の経済成長は僅か数パーセントと停滞経済に移行していた。
日本は失われた10年を含めその後塵をなめた。1990年代、急回復をした米国でさえ勢いは衰えていた。
BRICS諸国は先進諸国のエンジンとなり急成長をしてきた。
戦後の日本を思わせるような活気が中国やロシア、インドにはある。
今日よりも明日、明日よりも明後日が良くなる、豊かになる。
2.転換期
100年に一度の経済危機が通説になっているが、もっと大きなうねりが訪れている。
あるエコノミストに言わせると400年かかって進化してきた資本主義が終焉を迎えている。
今、先進諸国を追いかけているBRICSを始めとする後進国は、その資本主義を謳歌しつつある。彼らの世界へと変貌する。もう終わりかけている従来の資本主義から先進国は脱皮しないといけない。
3.次にくるのは何か
新たな資本主義を、先ほどのエコノミストは2.0と定義している。日本はその2.0へとステップアップする必要がある。では、その2.0とは何かを考えてみたいが、変わるものと変わらないものを、先ず検証すべきだろう。
一番大きな変化は、グローバル化だ。世界の経済は一つの国の政策や国際機関で決めたルールを無視する。世界を自由に飛び交う貨幣を誰も制御することが出来ない。
日本では、少子高齢化は避けて通れない。減り続けている人口、一方で急激な高齢化。
働き手は確実に減って行く。政府の収入は減り、支出は増える。収支は悪化する。
次号でもう少し詳しく変化を見ていきたい。
(Written by 川下行三 09/09/09)