グーグル化する No.2
1.楽しい時間があるか
グーグルのオフィスは楽しい。ビリヤードが社内にあるのは有名だが、遊びの要素が点在している。創造的な仕事をするには、頭に遊びが必要だ。オフィスらしくない方がいい。
「千と千尋の神隠し」はアニメで大ヒットを飛ばしたが、締め切りに迫られ、スタジオジプリは韓国の会社に外注した。その韓国の会社はエネルギッシュで短時間に仕事を完成させた。
彼らの会社は繁華街に有った。
スタッフは24時間、いつでも食に有りつき仕事に没頭する。腹が空いたら昼食時間などの休憩時間など決めずに自由に食事時間をとる。ワイワイガヤガヤがある。
2.グーグル化の先に遊びがある
遊びに形式はない。自由度が大事だ。しかし、制約も多い。場所、技術、仲間・・・。
体を動かすことも、学ぶことも、他人への奉仕もレベルがある。いきなり楽しめない。
頭を使った遊び、創造にはお金がかからない。昔の貴族は、俳句を読んだり、詩吟を楽しんだ。武士は能や茶道を。ゆったりとした時間の中で季節を感じることが出来た。
今、任天堂はDSやWiiでその知的な遊びを刺激する。バーチャルな空間の中で現実を再現する。知識はグーグル化によって日常的なものとなり、その重要性は低下するが、想像性や創造性には益々価値が高まる。
3.グーグル化で放送、新聞はどうなる
テレビ放送は、まもなくデジタル化する。今でも、ユーチューブなどでドラマや映画は、放映後に見ることが出来る。それも、CMがきれいにカットされている。インターネットの動画サイトは政府が主導するデジタル化の先を行く。
新聞を読まない人が増えている。朝のテレビ番組は、各新聞の要約を丁寧に説明する。
テレビ局の取材ではなく、新聞を切り取り、記事を紹介する。この現象は、テレビ放送と新聞を益々弱体化させている。
メディアはもうメッセージを発信していない。数十年前、米国の学者がメディアの存在はメッセージにあると言った。そして、テレビの登場がその影響を大きく変えた。映像にメッセージは不要、イメージが全てだ。
グーグルはメディアを取り込もうとはしていない。しかし、全てのメディアが発信したニュースはグーグルにより瞬時に取り込むことが出来る。
さて、グーグル化であなたの生活はどう変わるか考えて欲しい。
(Written by 川下行三 08/12/05)