世界の中小企業
1.フランスの中小企業
7月26日に始まったパリオリンピック。数多くのドラマと熱い戦いが繰り広げられている。8月11日(日本時間は12日)に閉会式を迎える。
さて、そのフランス国内の中小・零細企業は420万社有り、大企業はごく僅かだ(全企業数の99.9%が中小・零細企業)。某調査によるとフランス人の78%が中小企業を信頼し、大企業を信頼している人は43%と少ない。
現マクロン政権は2025年までに25社のユニコーン創出を目標として掲げているが、実現は難しい。ユニコーン企業とは評価額が10億ドル以上、設立10年以内の非上場の企業の事を言う。
2.ドイツの中小企業
フランスの隣国、ドイツは大企業よりも中小企業が経済を支えていることで有名だ。ドイツの中小企業(KMU)はEUの定義を用い、従業員数250人未満で売上げ高5,000万ユ-ロ以下の企業を指す。
ドイツの中小企業数は、約335万社(2020年)に上り全企業数の99.3%を占める。世界で活躍する中小企業が数多く存在し、市場規模は大きくないが占有率が高く国際競争力を有する企業が多い。
無名の中小企業だが世界市場で3位以内、売上高40億以下の優れた企業を隠れたチャンピオンとドイツ人、ハーマン・サイモン教授が提唱した。世界中の隠れたチャンピオンのうちドイツ企業が約半数を占める。
3.日本のスモールカンパニー
日本の中小企業336万者(2021年6月)のうち、小規模事業者(従業員20人未満)は285万者有り、約85%を占める。事業者数は個人事業主を含むため社ではなく者と表現している。
中小企業基本法による小規模企業の定義は、製造業、建設業、運輸業その他の業種は従業者規模20人以下。卸売業、小売業、サービス業は従業者規模5人以下(宿泊業・娯楽業は、従業者規模20人以下)。
小規模事業者はスモールビジネスとも言うが、小規模の事業からはじまり、時間をかけて成長していくビジネス。小規模な法人、個人事業主やフリーランス、副業などもスモールビジネスと呼ばれる。
(Written by 川下行三 24/08/10)