挑戦と想像と創造
1.北京オリンピックで示したもの
2月20日、閉会式を迎えた北京オリンピック。大会組織委員会は、記者会見で「コロナ対策は成功し、すばらしい大会になった」と総括。期間中、延べ179万回のPCR検査の結果、感染確認が172人だった。
スキャンダルまみれの北京オリンピックであったが、日本人選手の活躍で目覚ましい大会となった。特に、羽生結弦選手、平野歩夢選手、髙木美帆選手の競技シーンは感動を呼び起こした。
この3選手に「挑戦」と言う言葉がピッタリとあてはまる。メダル獲得も目標であったろうが、それを超越した演技を目指し成し遂げた不屈の精神と日常の鍛錬に敬服する。
2.挑戦する経営者
2035年が一つの契機になるかも知れない。カーボンニュートラルが世界の潮流であるのは紛れない。エンジン(内燃機関)からEV(電気自動車)へと変化を遂げる。
日本の輸出の多くを占める自動車産業が大転換に見舞われている。あと、10年と少ししかない。そのEVの先端を走っている企業がテスラだ。世界販売首位のトヨタを軽く抜き、3倍の時価総額と差を拡げている。
そのテスラを主導しているのがCEOのイーロン・マスク。2003年創業のテスラだが、実際にEVを販売したのは2008年、14年前。マスクは、スペースXと言うロケット(宇宙ビジネス)の会社も経営している。
3.無を有にする力
変人だと言われているマスクだが、無を有にする想像力と創造力を持っている。テスラにトヨタやパナソニックも株式の持ち合いや提携している。残念ながらEVの進化に日本の自動車産業は追いつけない。
アップルの創業者、スティーブ・ジョブスも相当変わった経営者だったが、今のスマートフォンは彼が創造し、世界の生活やビジネスを変えた。技術の進化だけでは世界は変わらない、想像する力が必要だと思う。
コンビニは本当に重要はインフラとなった。地方でコンビニを活用しているのは高齢者が多い。そのコンビニを日本で育てたのはセブンイレブンの創業者、鈴木敏文だ。世界標準のコンビニは日本で、常に進化している。
(Written by 川下行三 22/02/28)