関西(大阪・京都・神戸)の中高年・シニア・高齢者の人材派遣会社

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コラム 人と経営

働き方改革 No.3

1.地方の企業が進んでいる働き方改革

岐阜県に中小企業では有名な製造業がある。ビジネスモデルも斬新だが特に労働時間の短さでは群を抜いている。20年ほど前に週休3日制度を取り入れ、働き方改革のモデル企業とも言える。

何度か見学をさせて頂いたが、マーケティングもマネジメントも特徴が有り、真似がなかなか出来ない。コスト削減も徹底しているが、社員の自発性を促す活動や提案制度も活発だ。

定時になると、社員は一斉に帰宅する。夏の17時と言えば、明るい時間帯、職住接近の彼らは帰宅後兼業農家として農作業を行う。だから、彼らから賃金を上げて欲しいとの要望も出ない。

2.オランダで進むQOWL

QOWL(クオリティ オブ ワーキングライフ)の頭文字で、働く時間の質を上げる。それがQOW(クオリティ オブ ライフ)、生活の質を高めることにも繋がる。

働き方先進国のオランダは30数年前から、労働時間の短縮が行われている。週3日休むのではなく、週3日勤務や週4日勤務(労働時間が週32時間、または36時間)の労働者が多数を占める。

年間総労働時間も日本が1800時間を切るところまで来ているが、オランダは1300~1400時間の範囲に収まっている。オランダに限らず欧州の人々は家族と過ごす時間が第一でワーキングタイムはその次になる。

3.日本の現状はいかに

新卒採用は厳しい状況が続いている。大企業でも苦戦を強いられている中で、中小企業では全く採用が出来ない企業が増えている。

経営者の会で、新卒採用について意見を交わした。その時に募集要項の年間休日が120日無いところは、学生に相手にされない。という複数の会社の社長が嘆いていた。

まだまだ中小製造業は完全週休2日を実施出来ていない。また、SEやプログラマーを抱えるIT業界も残業時間を削減出来ず、現状は働き方改革が進んでいない。

政府の音頭は大事だが、日本人の遺伝子に組み込まれている働き蜂的な思想や行動を取り払うところから始めないといけないかもしれない。
(Written by 川下行三 18/11/30)
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