ネットの将来と現実 No.2
1.スマートフォンが中心の世界
携帯電話が日本で普及をして約20年。iPhone3GSが日本で発売されて5年。
耳にかざしていた携帯電話の端末が、今や胸の前に構えて真剣な面持ちで画面とにらめっこしている様子をあちらこちらで見る。
その端末を覗いてみると、多くはゲームと格闘している。電車内や歩道他、公共の場で堂々とスマートフォンをいじっている。現在は4Gと呼ばれるハイスピードな通信に対応、動画やゲームを楽しめる。
ITで先行する米国では、スマートフォンが生活やビジネスの中心になりつつある。歩きながらであろうと場所を問わない。コミュニケーションツールからエンターティメントツールへと変貌する。
2.ネットの変化はドッグイヤー
グーグルは何故、スマートフォンOS、アンドロイドを無料で提供しているのか。無料ゲームを配信しているモバゲーやグリーなどのSNS各社が儲かり、専用ゲーム機と有料ソフトを販売する任天堂は赤字に喘ぐ。
アップルやグーグルが次に発売しようとしている端末はメガネ型や時計型だが、それがスマートフォンに取って代わるとは思えない。しかし、iPhoneが世に出て、スマートフォンがパソコンに代わりつつある。
端末が変わるスピードにインターネットが変化するスピードが加わる。
「半導体の集積密度は18~24ヶ月で倍増する」というムーアの法則が、コンピュータの世界では通説だ。
3.人口減少が全てに影響を与える
人手不足が本格的に始まった。就職難だった時代は過去のものとなる。
女性や高齢者の活用が必要だと政府が叫ぶ。中高年の女性はパソコンが使えないと採用担当者は嘆く。
ミスマッチが起こっている。採用は、企業が必要としている人材と求職者が合えば成立する、単純な構造だ。グローバル人材とは、現地でマーケティングやマネジメントが出来る人材の事を言う。
外国語が話せる留学生を求めているのでは無い。それは仕事の知識が無い新入社員と変わらない。ITやネットにも共通している。仕事や業務に精通していてこそ使えるシステムが開発出来る。
ゲームは始まったばかりだ。この先を読めるかが勝負の分かれ目になる。
(Written by 川下行三 14/07/25)