幸せな会社 No.2
1.大企業に危険信号
パナソニック、ソニー、シャープ日本有数の企業だ。この3月期の決算で3社併せて1兆円の赤字に迫る。液晶テレビが売れない、携帯電話でもスマートフォンブームに乗り遅れた。
どの企業も優秀な社員を抱え、過去大きな成功を収めた企業だが、この変化に対応出来ていない。今回の赤字でリストラは避けられない。パナソニックが国内で1万数千人の削減を目標に掲げている。
就職したい会社の上位にソニーやパナソニックを見かけたが、正社員の雇用でさえ難しくなってきた。今、学生達は大企業よりも公務員に希望を見いだしている。しかし、大阪市を見よ。それがいつまで続くのか。
2.幸せな会社は中小企業に多い
生涯賃金を比較すると大企業と中小企業には大きな差が生じる。しかし、グローバルな大企業は、国内のみならず海外への転勤や異動は当たり前、一人一人の必達目標も厳しく問われる。40代半ばで退職勧告も常識の範囲。
昭和30年代、今よりも国民の経済的な豊かさは低かった。しかし、精神的には満たされていた。
みんなが将来に希望を持てた。少しずつ良くなる。
昨日より今日、今日より明日に明るい未来を感じた。
中小企業は今でも、生き方次第で成長の可能性を秘めている。昭和30年代と同じ構図を描くことが可能だ。そして、何よりも変化への対応が機敏に行える。
3.幸せな会社の条件
国内外問わず、新しい働き方を提案している企業が出て来た。企業が利益を上げる、その事については否定をしない。社員が快適に仕事が出来る職場環境を提供する。併せて利潤も追求する。
賃金が高く、労働条件が良いのは幸せな会社の絶対条件では無い。採用時新しい働き方を推進している企業の面接官は、「一緒に仕事をして楽しい仲間になってくれるか」を重要な要素として見ている。
そして、仕事を通じて社会との繋がりを確認できる。社会に貢献出来る。
そのような働き方がモチベーションを上げる。金銭以外の報酬をどう与えるかを経営幹部は真剣に考えて欲しい。幸せな会社への道のりは遠くない。
(Written by 川下行三 12/02/23)