自然に学ぶ No.1
1.地球環境と自然
自然に人間は勝てない。コントロールすることも無理だ。大昔の人間はその自然と闘うのではなく共生する、もしくは謙虚に受け止める姿勢があった。現代の特に先進諸国の人々は、その自然を操ろうとしている。
世界を揺るがす経済危機が到来した。僅か数パーセントのマイナス成長が予測されている。
数年前の経済規模に戻るだけ。仮に10年前にバックしたとして、我々の生活はどれほど変わるのだろうか。
地球環境の危機を声だかに叫ぶ中に、確実にそれを商売に結び付けている人々が存在する。
しっかりとした哲学を持った上での環境ビジネスは肯定する。しかし、利益のみの事業は結局のところ自然を破壊する。
2.川は泣いている
日本は海に囲まれ、多くの川が水を絶やさない。風光明媚、自然の豊かな国である。しかし、国としての自然に対する政策は場当たり的であり、産業優先で突き進んで着た。
河川も上流域はダム建設が進み、下流域は護岸工事で本来の川としての生命力は姿を消しているところが多い。曲がりくねった川、大きな岩が点在し、川岸は小さな石ころや草が茂っている。それが昔の風景だ。
雨が降り、河川の水量が増えると溜まっていたゴミや濁った水を流す。
川は命を吹き返し、そうして海に豊かな水を送り続ける。日本には、もう数える程しか下流域もきれいと言える川は存在しない。
3.先が見えない
川を下ると、急に先が見えないところに遭遇する。目を凝らしても、先の景色は見えない。
川の音だけが聞こえる。そういった時は、下は滝になっていることが多い。落差数メートルから数十メートルの。
上から見る景色と、目の前に現れる景色とは違う。いくら下見をして頭に焼き付けても。目の前に大きな岩が現れる。右を通るのか、左を通るのか。技量と経験を照らし合わせてルートを決める。結果は神のぞ知る。
海でも同じような状況がある。うねりが段々大きくなってくる時。進む方向のうねりの先が見えない。どこまで続くのかは想像がつかない。嵐なのか、回復するのか。最新鋭の機器を搭載した船でさえも沈没する。
自然に学ぶ姿勢が今こそ必要だ。地球に生きていることを感謝しよう!!
(Written by 川下行三 09/01/16)