WEB2.0と社会 No.2
1.次の世代が登場
WEB2.0のサービスを展開している企業経営者群をナナロク世代と呼ぶ。つまり、1976年生まれの若干30歳の経営者達である。彼らの会社は、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)の最大手「mixi」やブログサービスを展開する「はてな」、ブログツール会社の「ドリコム」などが代表であるが、数多く存在する。
2000年、渋谷にIT関係者が集うビットバレーが登場し、楽天やライブドアなどのIT企業が急成長をした。しかし、ITバブルが崩壊して、多くのベンチャー企業が弾け散った。その頃、起業しチャンスを伺っていたのがナナロク世代であった。
2.頭でも理解出来ないが使ってもわからない
SNSを展開するmixiは、現在500万人強のユーザーを抱える。その内の70%がアクティブユーザーとして頻繁にサービスを利用する。会員の紹介が無ければ入れないmixiは新たなコミュニティとして、社会に認知されている。
このサービスの良さを伝え聞いても、よく理解出来ない。ブログも同様だ。やってみないと解らない。しかし難解なのは、やってみても素晴らしさを体感できない世代が存在する。
パソコンの黎明期、キーボードアレルギーの人々が存在した。馴染めなかった人は情報化から遠ざけられた。孤立した。今、WEB2.0が同じような状況だ。サービスを受けても、その良さが理解出来ない層がいる。
3.何が変化するのか
インターネットに全ての情報やデータ、ソフトが存在する時代が数年後に訪れる。ユーザーは、端末(パソコンや携帯、テレビなど)を意識せず、無料であらゆるソフトを使える。
ショッピング、銀行、遊び、私生活にまつわる用事はネットを利用し、事が足りる。友達との連絡、趣味が同じ人との会話、新しい出会いは、SNSやブログを使いいとも簡単に出来る。発信も受信もお手の物だ。
WEB2.0で一番大きなメリットを享受するのは、個人や小さな企業である。大企業や既得権益者などと対等に渡り合える。ビジネスもプライベートも大きく変わる。組織から個人へとパワーシフトが起きている。
傍観しても始まらないがどう対応すればいいのか、次号で述べたい。
(Written by 川下行三 06/09/30)