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コラム 人と経営

世界の競争 No.2 

1.Nokiaに見る世界競争力

英Interbrand社が調査した、「2005年中に最も影響力のあったブランド」でフィンランドのNokiaは6位に。ちなみにトップはグーグル。

インターブランド社の世界企業ブランドランキング2005では、1位がコカコーラ、2位にマイクロソフトと米国企業が続く中にNokiaがここでも6位に入る。ここではアジアで唯一トヨタが9位に並ぶ。

ブランドランキングが競争力を直接、現している訳ではないが客観的な評価にはなり得る。

2.携帯電話市場に見る競争力

携帯電話の世界の販売台数は、昨年8億台。ユーザー数は20億人。そのシェア3割以上をNokiaが占める。2位のモトローラが18%。後は、韓国企業2社が続く。

日本のメーカーはエリクソンとの合弁で唯一、SonyEricssonが5位で、益々の寡占化が進んでいる。数年後には上位数社しか市場には存在していないだろうと言われる。

日本の携帯電話メーカーは(殆どが家電メーカーで有る)、日本市場のみの競争で息絶えている。世界への参戦に乗り遅れ、生き残りをいずれ模索しないと行けない状況になるだろう。

3.Nokiaの強み

Nokiaは携帯電話に特化し、モバイル・コミュニケーションの世界的リーダー企業になった。製品の回転が速く、品種が多く、価格競争力が強い。生産効率が高く、完成品在庫を一切持たない体制をしいている。

1990年代から携帯電話市場や技術をリードし、最新の技術を付加しないシンプルな端末でもデザインが良く、絶対的なブランド力により売れる強みを有する。

製品市場を絞り、戦略の「Life Goes Mobile!」はモバイル生活を引っ張る。世界戦略としては、ブラジル、ロシア、インド、中国(BRICs)の新興市場にも早くから進出を果たし、南米ではトップシェアを確保。中国、インドでも市場を席巻している。

(Written by 川下行三 06/07/18)
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