関西(大阪・京都・神戸)の中高年・シニア・高齢者の人材派遣会社

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コラム 人と経営

組織の本質を考えてみよう No.1 

1.公的交通機関の使命を考えよ

最近、航空機に関わるトラブルが頻発している。JALは余りにも多く問題外だが、ANAもローカル路線を中心に運航しているプロペラ旅客機に様々な異常が発生している。

そして、業績を回復してきたスカイマークもしかり。ボーイングの警告を無視して飛行を続けていたという有様である。いったいどの航空会社を選べばいいのか。では、JR各社は信頼を置けるのか甚だ疑問だ。

新幹線を運行しているJR東海は「国家の大動脈を支えるという歴史的な使命」を掲げ、事業を鉄道事業と定義付けた。また、「安全が鉄道事業最大の価値である」と認識している。

2.本当に大事なものは何か

米国のサウスウエスト航空は米国内の航空業界で一人気を吐いている企業だ。路線を絞り、ターゲットを明確にし、そして全社員一丸となって顧客に接する。顧客満足の前に従業員満足を優先させた結果だ。

同じようなことを、ホテルではリッツカールトンホテルが実現している。確かにCS(顧客満足)で有名な企業だが、実は従業員満足をCSと同等に追求してきた。

JR西日本の脱線事故で亡くなった運転士は大きな過失責任を負う。しかし、従業員に過重なストレスをかけ続けた会社の責任が重い。従業員満足からは程遠い事例だ。

3.今一度、目的を見直そう

雪印乳業は平成12年に食中毒事件を起こした。続く平成14年には子会社の雪印食品が食肉偽装事件により解散。雪印乳業もバター、マーガリンに特化せざるをえなくなり企業規模は1/3に縮小した。

事件以後、経営陣は経営改革を行い、企業倫理委員会、行動基準の作成、企業風土改革など全従業員が取り組んだ。社内の雰囲気が良くなり、顧客の声に耳を傾け、そして収益改善へと繋がってきた。

雪印乳業の新しい企業目標は、お客様の「おいしい笑顔」のあるくらしに貢献すると明記されている。お客様の笑顔、取引先の笑顔、社会の笑顔、社員の笑顔のための会社になる事を目指している。

皆さんの会社や組織には、明確な使命が有りますか?または理念を掲げていますか。何のために、誰のために会社が存在するのか。利益追求を否定するわけではないが企業目的を改めて見直して欲しい。

(Written by 川下行三 06/03/31)
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