関西(大阪・京都・神戸)の中高年・シニア・高齢者の人材派遣会社

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コラム 人と経営

地域限定が始まった

1.量販店の凋落

量販店の代表、ダイエーの看板が消える。イオングループの子会社になった同社の業績は一向に回復しない。食品スーパーとの位置づけで同社は、復活を目指すがその道のりは険しい。

量販店はイオンやイト-ヨーカドー、往年のダイエーや西友等食品以外の衣料、日用雑貨、家具、家電あらゆるものを扱った業態を言う。イオンとイトーヨーカドーに量販店は集約されたが、両社とも利益が出ない。

量販店と食品スーパーは業態が違う。業界団体も別になる。食品スーパーは関東で20数年増収増益を続ける企業がある。沖縄にも北海道にも地場の優良な食品スーパーが存在し業績も安定している。

2.専門店の躍進

ユニクロ、ニトリ、しまむら、ヤマダ電機などの専門店が数千億円から一兆円の売上げを上げている。消費者は量販店から専門店へとシフトした。食品スーパーも価格、品揃えにおいても量販店を凌駕している。

量販店の手本は米国のスーパーマーケットだった。ゼネラルマーチャンダイジングとチェーンオペレーション。それは本部が全ての仕入れ、品揃え、店舗管理までを行う。各店舗は本部の指示に従い行動する。

ヘッドは本部で手足は店舗。九州から北海道まで同じ商品を陳列する。
商品を置けば売れた時代に合った経営手法であった。バブル崩壊、リーマンショック、日本経済の停滞に量販店は変化出来なかった。

3.地域限定が当たり前

量販店の生き残りは何なのか、その一つの答えが地域限定の商品開発や地域の事業体への権限委譲。セブンイレブンが昨年から始めている地域独自の商品開発。そして、ヨーカードーも含めたグループへの展開。

大阪と東京で売れる物が違う。やっとそこに行き着いた。イオンも本部主導の行き詰まりを感じ、各地域の事業会社に改装から販促などの権限を委譲する。顧客は各地域で生活をし買い物をしている。

日本の家電がグローバル市場で負けているのは、各国の事情に合わない日本仕様の製品を販売したからだ。日本国内も事情は同じだろう。

ユニクロはバングラデシュで作り、現地人向けの商品を売り始めた。自国で作り自国で販売する自己完結型のビジネスを。まだ、実験段階では有るが、ローカルで成功しない企業はグローバル市場で勝てない。
(Written by 川下行三 15/01/06)
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